■普通の出会い
緩やかでゆったりとした空気が流れていた。
高尚なテーマや小難しい作品性などとは縁遠い世界。普段着で散歩しながら、ゆっくりと「普通の出会い」を写しこんでいく瞬間が柔らかいトーンの中にたくさんおさめられていた。
おそらくこのカメラと彼女のテンポやリズムが合っているのだろう。すこしだけお話ができたら・・・とタイミングを見ていたが、ひっきりなしに訪れる来場者の質問に楽しそうに受け答えしている姿が印象的だった。
このスローなカメラはどうですか?とか、撮影方法は?とか、何を使ってプリントを?とか・・・同じような質問ばかりなのだろうなあ・・・と思い、違う質問を用意していたが・・・。
今まで面識はなかったが会場に入った瞬間にほんの一瞬だけ目が合い、私が作品を拝見している間、彼女の視線をちょっぴり感じつつ、その後の来場者の応対でタイミングが合わず結局、お話せずに会場を後にした。
私はこのカメラの潜在能力を引き出せているのかな?と自問自答しつつ・・でもそんなことは重要なことでないなあ・・と感じながら過去に撮ったカットをぼんやり眺めている。
カメラという道具はこころもち次第で見えてくるものが人それぞれだ。相変わらずDP-1というカメラは面白くも気難しいカメラだ・・・いやそういうふうに構えて考えてはいけないカメラでもあることをhanaさんの写真展で教えられた気がする。
colors@cloud
SIGMA DP1
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Comments
ご来場ありがとうございます。
多分・・・あの方ではないだろうか・・・と想像と妄想の世界に入り込んでおります。
わやわやとしていてうるさかったのではないかしらと 気にもなります。
またきっとどこかでお話ができるような気がいたします。どうぞよろしくお願いいたします。
Posted by: hana | 2008.10.06 11:08
>hanaさん
コメントありがとうございます。想像と妄想の世界のままが良いかもしれませんよ(笑)
穏やかな時間が流れる作品と空間でうるさいなんて感じませんでしたよ。
私もなんとなくそう遠くない日にお話できるような気がしています。こちらこそよろしくお願いいたします。
Posted by: itamura | 2008.10.06 23:23