■TELE-ELMARIT Silver Chrome

CANON PowerShot G7

TELE-ELMARITは資料によると1964年から1967年までシルバークローム。1667年から1974年までブラッククローム。その後、レンズ構成もデザインも変わって世代交代し、1990年まで生産された。

私のレンズはシリアル200万台でたぶん1964年の極初期のシルバークローム。シルバークローム自体が珍しいとのことでちょっと前まではほとんど20万オーバーでなかなか手が出なかった。

最近では少し価格も落ちついてきて先日の中古フェアでもかなりの美品でも20万を下回ってきていた。程度を気にしなければリーズナブルなものも少なくない。

CANON PowerShot G7

このレンズのシルバークロームは現行のそれとは大きく違う。いわゆるライツ時代のシルバークローム。つまり光沢のあるクロームメッキ。実に美しい！

最近ではもう開き直っていると言うか歳のせいでもう後がないと感じているのか？美しいモノには心の赴くままに逝ってしまうことにしている（苦笑）。それは冗談としても・・・。

ライカの現行のシルバークロームも何本か持っていてそれらもお気に入りだがこの時代のモノはなんとも魅力的。先日の中古フェア、いつもの最終日？ではなくその1日前にちょいと難のあるヤツを手に入れた。

CANON PowerShot G7

鏡胴は美しいの一言。絞りもヘリコイドもスムーズ。玉もよく見なければ問題なし・・・。ん？実は少しばかりリング状の汚れのような痕が中玉の周囲にあった。

ただ、M8でしか使わないし、試写してみたらまったく問題なし。玉の状態は酷い曇りやなんとなくヤレている以外は気にならないタチ。さらっと見て目だった不具合がなければ写りにはそれほど影響はないもんだ。

どちらかと言えば実際にボディに付けて操作したときの指のフィーリングやその姿を大切にすることにしている。そういうことのほうが撮影時には気になるほうなので・・・。

LEICA M8 with TELE-ELMARIT 90mmf2.8 UV/IR

それよりも委託ということを差し引いてもかなりリーズナブルなお値段。2日目にチェックしておいて最終日前日に行ってまだ残っていたので迷わず・・・。

このTELE-ELMARIT。噂どおりレンズの美しさもさることながらボケの美しさもなかなかに美しい。実際に使ってみるとコンパクトでほとんどズミルクス50なんかと変わらない感じ。

こんなコンパクトで魅力的なレンズを約半世紀前に世に送り出していたライカってのはまったく・・・まだまだ未知の世界があって実に罪作りなもんだ。