お知らせ
当ブログを休止してから、約1年、こんなに長くお休みするつもりはありませんでしたが、また、ゆるりと始めることにいたしました。
おそらくまた、同じテンションになってしまうかと思いますが(笑)ひとつよろしくお願いいたします。尚、休止していたにも関わらず、たくさんのアクセスをいただき、ありがとうございました。
また、当方のリンクを残していただいていた方々、ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。
新ブログ→J-LIGHTS BLOG
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このレンズもやはり古のライツらしい写りです。ベールをまといながら繊細にシャープに被写体を写しこむ。基本はソフトレンズですがまるで球面ズミルクスのご先祖さまのよう。
いつも思いますが、こういうレンズは今作ろうとしても作れませんね。デジタル時代の今、フォトショップを使えば簡単に似たような絵は作れますが・・・それでも単に似た絵でしかないです。
やはり写真はオンサイトでの瞬間を思い入れのあるレンズでこう撮ろう・・・と思うのが自然。さぞかしフイルム時代には試行錯誤を繰り返し、このレンズをマスターしていったのだろうと先人たちの苦労に思いを馳せながら・・・
絞りによって豹変するこのレンズはもしかしたらデジタル時代に合っているのかもしれませんね。滲む絵をチェックしながら絵筆を使い分けるように絞りを決めて目の前の光景を写し撮る。
そう、まるで絵画を描くような感覚。光の具合によっては水彩画にも油絵にもなる。70年以上前に生まれたレンズがそういうお作法が合っているというのもなんとも不思議ですが・・・。
こういうレンズはライカレンズの中でも稀有のレンズ。やはりレンズは使ってみなければ分らないし、実際に撮って、その絵を目に焼付け、記憶の中に蓄積することがどれだけ肥やしになるか・・・。
昔のライカレンズにはデジタル時代の今でも常に新鮮な出会いがあります。「THAMBAR」これこそ最後に逝きつくレンズかもしれませんね。
ということで・・・
この伝説のレンズをもって-Photographer's eye-はサヨナラです。本当にたくさんのアクセスありがとうございました。このブログもこのまま残しておきます。みなさんとの大切な思い出ですから。
また、違った形でお会いできると思います。それまで、しばしのお休み・・・
LEICA M8 / THAMBAR 90mm f2.2
本日はタブレットで有名なワコムの新設されたコミュニケーションスペースの撮影に新宿へ。
とある高層ビル21階からの望めはそれは素晴らしく、短い撮影待ちの間、眼下に広がる光景に思わず・・・斜光を浴びた新宿の街をこのレンズで撮ると幻想的なジオラマのよう。
アオリ効果っぽくも見えるし、面白いレンズです。滲みの度合いを意図的にコントロールできるレンズってやはり摩訶不思議なレンズです。タンバールという響きもなんか、ね。怪しい感じもするし・・・
ところで・・・
タンバールの絵ですが素の絵もいいのですが大昔のレンズですから、若干イエロー被りがあります。それを少しだけ除き、WBを整え、明るさをコントロールし、最後にほんの少しシャープネスをかけています。
そうするとスッキリとした色合い、淡い滲みとともにレンズ本来のシャープネスが浮かび上がってきます。今のところこのお作法がお気に入りです。
撮影方法、現像時のお作法次第で絵が劇的に変わるレンズですねえ。
LEICA M8 / THAMBAR 90mm f2.2
この玉はヘクトールと並んでかつての著名写真家のポートレイトで有名なレンズ。
当時はバルナックでモノクロフイルム。半世紀後の今はM8でデジタル。ホント隔世の感だが変わらないのはレンズの素性だけ。不思議というか言葉が見つからないというか・・・
いつも思うのはこういう世界はライカレンズだけかもしれない。今までもそうだったようにデジタル時代にも新たなライカ伝説は続くのかもしれない。
ローパスレスで解像感バツグンのM8とタンバールやヘクトールといった柔らかい昔のレンズとの組み合わせは一度味わってしまうともう戻れない禁断の世界だ。
M8の画像を見るたびにこれらのユルイと言われてきたレンズが実はその奥底に秀逸な素性を持っていたことを思い知らされる。もちろん現代のレンズとの組み合わせも息を呑むことがあるが・・・
そのどちらも忠実に再現するM8はダメダメな点も多々あるが凄いカメラなのかもしれない。この12月で発売されて2年が経とうとしているデジタルカメラで今でも再発見できるなんてそうあるもんじゃない。
それもこれも膨大なレンズ資産が残っているからに他ならない。近々発売されるニューレンズ群もその超高価格が話題を呼んでいるが・・・この後に続くであろうNew legendを考えると決してお高くはないのかもしれない。
かつてのライカは家一軒伝説?に比べれば・・・(笑)
LEICA M8 / THAMBAR 90mm f2.2
一昨日、アンセル・アダムス展で購入したファインプリント2点が手元へ送られてきた。何度見てもやはり素晴らしい作品だ。モノクロームプリントとしてひとつの指標と言える。
ところで・・・
現在の業務はデジタル100%。ゆえに入力から出力まですべて一人で処理している。レタッチャー的なアシスタントは使わない。デジタルだからこそすべてを自身一人の目と感性でフィニッシュすることができるし、そこに意味があると考えている。
特に最終納品が「プリント」の場合。目の前で直接クライアントに評価される。そこに曖昧さなどない。私は以前、空間系のデザイナーを20年間勤め、その後、デジタルフォトの世界へと転向した。
その空間系写真の世界でナカサアンドパートナーズという写真家集団がある。日本の商業空間系写真においてナンバーワンのクオリティと言っていい集団だ。今は法人化され、立派な会社組織になっている。
10数年前、まだ法人化される以前、デザイナーとして初めてその名を知り、そのナカサの当時のチーフカメラマン・奥村浩司氏に出会い、私がディレクションやデザインしたものも含めて多くの空間を撮っていただいた。
そのとき、彼の実に丁寧に仕上げられたカラープリントに出会い、そのクオリティの高さに驚くとともにこういう世界もあるのか?と感銘を受けたことを今でも記憶している。
彼は当時、専属のプリンター(機械ではなく、プリント職人)を持ち、彼の写真の傾向を熟知したプリンターの手によるプリントは日本はもとよりおそらく世界中のどこへ出しても恥ずかしくないクオリティのものだった。
その後、奥村氏はナカサから独立し、現在も各方面で大活躍されている。奥村氏と一緒に仕事をした数年間、彼のオリジナルプリントに直接触れた経験が今の私の大きな指標になっている。
今、私がどこへ出しても恥ずかしくない「プリント」。そう自信を持ってクライアントの前に出せるのも彼のオリジナルプリントをこの目の奥底に焼き付けてきたからこそだ。歳は少し下だが今でも「師」として感謝している。
ウェブ時代に写真を見るという行為は好むと好まざるとに関わらず多岐に渡る。しかし、写真クオリティということについては今ほど指標が曖昧な時代もない。
自身の体験からだがやはり写真のクオリティの指標はプリントにあると思う。手元にアンセル・アダムスのプリントが届き、改めてその思いが強くなる。
こう書いて、私的なプリントをほとんどしていないことがなんとなく後ろめたい。仕事では山ほどプリントしているのに・・・言うは易しである。(笑)
緩やかでゆったりとした空気が流れていた。
高尚なテーマや小難しい作品性などとは縁遠い世界。普段着で散歩しながら、ゆっくりと「普通の出会い」を写しこんでいく瞬間が柔らかいトーンの中にたくさんおさめられていた。
おそらくこのカメラと彼女のテンポやリズムが合っているのだろう。すこしだけお話ができたら・・・とタイミングを見ていたが、ひっきりなしに訪れる来場者の質問に楽しそうに受け答えしている姿が印象的だった。
このスローなカメラはどうですか?とか、撮影方法は?とか、何を使ってプリントを?とか・・・同じような質問ばかりなのだろうなあ・・・と思い、違う質問を用意していたが・・・。
今まで面識はなかったが会場に入った瞬間にほんの一瞬だけ目が合い、私が作品を拝見している間、彼女の視線をちょっぴり感じつつ、その後の来場者の応対でタイミングが合わず結局、お話せずに会場を後にした。
私はこのカメラの潜在能力を引き出せているのかな?と自問自答しつつ・・でもそんなことは重要なことでないなあ・・と感じながら過去に撮ったカットをぼんやり眺めている。
カメラという道具はこころもち次第で見えてくるものが人それぞれだ。相変わらずDP-1というカメラは面白くも気難しいカメラだ・・・いやそういうふうに構えて考えてはいけないカメラでもあることをhanaさんの写真展で教えられた気がする。
colors@cloud
SIGMA DP1
写真展で息を呑む・・・という経験をしたのは生まれて初めてのことだった。
アンセル・アダムスの作品についてはウェブや出版物などで見聞きしたことは何度かあった。しかし、直接オリジナルプリントを見たのは今回が初めて。
昔から各方面で絶賛されている彼のオリジナルプリントとはどんな程度のものなのだろうか?不遜にもそんな浮ついた気持ちで会場へと足を運んだ。
彼の写真展は国内でも過去、何度となく開催されている。そういう情報は耳には入っていたが行きたい!というほどの気持ちには至らなかった。
自分がモノクロームの銀塩プリントにあまり縁がなかったこともあったし、ゾーンシステムなるものを確立した半世紀前のアメリカの単なる風景写真家という印象でしかなかった。不勉強である、まったく。
それがなぜ・・・?
スチルカメラのムービーと今あるムービーカメラの動画では似て非なるもの・・・と思わせてくれる予感。
記録と作品の違いというか・・・便利なズーミングや奥行き感のない絵とは違う新しいスチルムービーの可能性を感じる。明るい単焦点、ウルトラワイドなどのアングルから創られる絵の可能性にワクワクする。
作品性というものは記録時間の長い短いなどという些末なこととは無縁の世界だ。現にCMの世界などその最たるものだ。たった30秒でも強烈なメッセージは込められるものだ。
デジタルフォトの仕事世界に身を置くとスチルとムービーの境目がなくなるときがある。そういうニーズがすこしづつ増えてきている。スチルデジタルフォトグラファーということだけでは通じない時代がすぐそこまで来ていることを感じる。
そういう意味で「写真家」という肩書きに拘る人には無用のものかもしれない。フルサイズでのスチルムービーは新たなクリエイションを産む気がする。
同じムービー機能を持つAPS機、連射機能を上回るフルサイズ機、画素数を上回るフルサイズ機。一見似たような他社製カメラ。
どれも優れていると思うがこのカメラの秀逸なところは先代機がすでに高次元の能力を持っていたポテンシャルをさらに高め、正常進化させ、価格的にも戦略的な価格できたところ。
他社製のフルサイズ機がこのカメラを越えていると語る人は多いが6年前に1系で実用的なフルサイズ機を世に送り出し、3年前に先代5Dで一般ユーザーへもその門戸を開いたキヤノンを侮るなかれ。
デジタルの世界で3年の経験は想像以上に大きいものだ。それほどこのカメラは様々なポテンシャルを秘めている。字面だけのスペック比べだけでは見えてこないと思う。
使う側のセンス次第でただのフルサイズデジイチか、そうでないのかを問いかけてきている。先代は3年前も世を驚かせたが、またひとつの新たな世界を提示してきた。
と、熱くなっちまったが・・・最近キヤノンの旗色が悪く、私の周りのキヤノンファンは押し黙っているし、そうじゃない輩の鼻息がなにかと荒いので今日明日くらいはね(笑)
まあ、どんなに優れていて多機能の道具でも使い手次第というのはいつの世も同じこと。それにしてもフルサイズの贅沢なほどの選択肢。幸せな時代だ。
それから・・・ハイ、もちろんオーダー済です。突っ込まれる前に(笑)
CANON EOS-1Ds MarkⅢ / Planar T*85mmf1.2 60years
PS.
↓注目のシャッター音、ISO25600の画質、フルHDムービーに関する解説動画
http://bptv.nikkeibp.co.jp/article/080917/080917955.html
かなり画期的かと・・・
近年にない多忙さで過ごした7月・8月、先週末の横浜での仕事でやっと落ち着いてきた。その仕事帰りの首都高、渋滞でノロノロ動く車列の彼方に季節の終わりを告げる雲が・・・。
この時期独特のアーティスティックな雲に思わず反応してしまう。暑い暑いと過ごした夏が終わり、少しセンチメンタルになる秋が近づきつつある。
ただ、そんなこととは関係なく純粋に雲が作り出す造型というのは素晴らしい。災害を引き起こしかねないこの時期の雲だからこその美しさなのか?
ワゴン車に変えてから、車窓からの光景の印象が違う。ドライバーズシートの高さのせいか常に助手席にはカメラを置いておきたくなる。
その日の気分でカメラは色々。今日のセレクトは横浜での撮影にと準備していったが出番なし。帰りに出番が来た。
振り返るとこの時期、毎年同じような雲に反応している気がする・・・1年が年々早いと感じる。
LEICA M8 / TELE-ELMARIT 90mm f2.8
しかし、このボケ・・・う~ん、好きかも。広角版ノクチのよう!と言ったら反論されそうだけど。まっ、あまり真剣に取らないで欲しいけど・・・深く考えずにシャッター押したもんだし。
ウルトロンのレンズ構成図はまだ明らかにされていないけれど、手持ちのエルマリート2ndを横に並べてじっくりと眺めると、前玉と後玉の大きさや曲率、その位置関係などから・・・
あの1stのエルマリートやG-ビオゴンなんかが重なってくる。そう、いわゆる28mmの正統派対称系。久しぶりにワクワクする。個人的には。
最近のライカの非球面広角レンズ、写りはそれはもうみんなスンバらしいのは分るのだけれどちょっと気に入らないところがある。まっ平らな前玉。どうもあの姿は人工的な印象が拭えなくて好きになれない。
やっぱり広角の前玉は素直に丸くなくちゃね。でその肝心の対称系の写り・・・今どきのレンズで写らないレンズなんてないわけで要は味付けに対する好みだけ。
ライバルのズミクロンはドキュメンタリーに最適!とライカも謳っているがウルトロンのボケの柔らかさやあまりカリカリしない性格はやはりポートレイトや日常のなにげない穏やかな光景向きかもしれない。
LEICA M8 / ULTRON 28mm F2
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