2011.10.31

◇ 花電車

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FUJIFILM X10

昨日30日、都営交通創業100周年を記念して10月の日曜・祝日に運行していた花電車が最後の記念運行を終了した。実は仕事で10月の日曜日はほとんどにわか鉄ちゃんになってこの花電車を追っていた。

9月22日のお披露目から始まり、約一ヶ月間のにわか鉄ちゃんは普段は空間系専門の自分にとってはなかなか刺激的なお仕事だった。

純粋な鉄ちゃんたちは出来るだけ花電車だけをフレームインしたいのが本音らしい。だが私はといえばそれも必要だが記念運行の記録として多くの見物客が入った賑やかな絵も必要。

相反する内容を限られた運行スケジュールと路線の中でベストポイントを探りながらの撮影は簡単ではなかった。当初は1日か2日行けばなんとかなるだろう・・・と甘く見ていたがところがどっこいそう甘くは無かった。

今回の花電車は車輌全体がバースデーケーキに仕立てられ乗客は乗せず、原則、停留所にも停車しない。限られた運行本数と運行時間、そして限られた運行路線で通過のみという条件の中、バリエーションカットを要求されるにわか鉄ちゃんには予想以上に難題だった。

特にイルミネーションが灯る夜はかなりのスピードで通過する電車をまともに撮影することなどほとんど無理。たとえ信号待ちで止まっても停車位置はマチマチで必ずしも停車するとは限らない。

そんなこんなで撮影可能なポイントと時間帯をパズルのように探りながらなんとか納めることができた。ただ、他の仕事の都合で最終日に行けなかったのが少々悔やまれる。

今回は33年ぶりの花電車だったが次回はいったいいつになるのだろう?その時自分はこの世に居るのだろうか?(笑)

そう考えるとありがたい貴重なお仕事だったのかもしれない。


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2010.10.28

◇ 不惑はいずこ?

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LEICA X1

最近、ちと悩むのが生業としている写真業のジャンル。カメラマンと呼ばれるヒトは世の中たくさんいますが、おそらくみんな同じ悩みを少なからず抱えているはずなのが専門外のお仕事。

私は元々空間系のデザイナーをしていてその延長線上で写真のお仕事に転向しました。なので感覚はまだ以前の世界の感覚に近いのです。その為、いわゆるブツ撮りとかスタジオ系の撮影の経験は皆無に近いのです。

それでも生業になっているのはお仕事写真は被写体の世界を熟知していれば成り立つからです。空間系のお仕事はデザイナー時代の経験・感覚が土台になっています。

ただ、世の中そう甘くはなく、またこの不況の折、込み込みで撮影というケースがあります。そういう場合に限って苦手なブツ撮りがセットされていたりします。

一応、最低限の知識と機材は持っているつもりですがいかんせん経験も少なく、自信を持って現場に臨むというわけにいきません。服の中に大汗をかきながらそれを気付かせずにサラリと終わらせるのもプロのお仕事?です。

そんな仕事の場合、一番悩むのが現場に臨むまでのシミュレーション。元々小心者?の上、往生際が悪く、最後まであれやこれやとシミューレーションをしては悩み続けます。

目の前のやらなければならない仕事も手に付かなくなるくらいシミュレーションを繰り返します。シミュレーション自体は仕事へ臨む姿勢として必要欠くべからざるものですが度が過ぎるのもどうかと・・・

そんなことを繰り返しながらなんとか現場を切り抜けています。いくつになっても良い経験をさせていただいています。そう考えることにしています。クライアントさまには心での中でスミマセンと呟きながら・・・


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2010.04.23

◇ 呟くべきか・・・三度

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Canon EOS-5D Mark2 / Summilux-R 80mm f1.4

三度?のTwitterネタ。

空間系のデザイナーの頃、真剣にライティングを学んだ。写真のライティングではない。空間のライティング。それが今、自分の中で生かされている。写真のライティングも基本は同じ。

空間のライティングの基本は太陽光。照度と色温度、シンプルに考えればすべてはここに集約される。人が感じる明るさと色合い。ここでいう色合いは太陽の角度。太陽の角度すなわち色温度。色温度すなわち人の営みを司る光。

人は太陽ととともに生きている。朝の光。昼の光。夕方の光。夜の光。それぞれ色温度が異なる。人の営みと色温度は深い関わりがある。色温度と明るさは人の営み、こころもちに深い関わりがある。空間のライティングとはそれを理解すること。

私にとってのアベイラブル・ライトとは写真家のそれとは少し違う。私の理解はそこにある人の営みのための光。太陽光が作るそこにあるがままの光。それを感じることが私の写真のライティング。

既成概念の中で何かをしようとしても大きな変化は得られない。伝統や正論の世界ではなく異質な立場・経験がまったく違う視点を作る。写真家という範疇ではなくクリエイターの視点でしか見えないものがある。変化がなければいずれ消えてなくなる。


自分が、いま居る世界は自分が考えるよりも狭く、浅いもの。そこに気がつかないのが常人。しかし、広い視野と高い志だけは忘れずにいたいもの。

高い志を持った写真家。飯塚達央の写真展「白い夜」今日からです。


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2010.04.22

◇ 呟くべきか・・・再び

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Canon EOS-5D Mark2 / Summilux-R 80mm f1.4

またTwitterで呟きそこねたことをまとめて・・・

依頼される撮影仕事の中には苦手なものもある。空間専門に撮っている旨伝えるが理解されないケースが多い。プロだからと言ってなんでも撮れると思われても困る。プロなんだからなんでも撮れなければという主義じゃない。

写真の仕事のジャンル分けとは?究極は光のコントロールの違い。空間系はほとんど、いやすべて自然光及び人工光を駆使する。人工光と言ってもそこにある、あるがままの光だ。ライカではないが基本はアベイラブル・ライトだ。

照明機材を駆使したり、環境を作りこむことは一切しない。いやできない。できなくても困らない。その場の光に人より敏感になれば必ず見えてくる。そういう主義で10年走ってきた。そのポリシーは変えたくない。凝ったライティングは私には無用。

プロだから何でもできるのではなく、プロだからこそこれができる。これだけは誰よりも優れている。これからもそういう主義でいきたい。それが通じなくなったら潔く身を引く覚悟は持っている。なんでもできる!と云うプロはかえって信用できない。

北井一夫さんは「ライカでできる仕事しかしない」と語っていたことがある。潔い。最善を尽くしてできるかできないかの見極めは自分がする。他人が決めるのは結果としての評価だけ。


3月から4月にかけてなかなか刺激的な仕事がありました。大阪の有名クラブでのプロモムービー用素材撮影。メインの被写体はあるブツでしたがシーンづくりとして見ず知らずの若者たちをたくさん撮りました。もちろんアベイラブル・ライトで。

やはり人はいいです。人を撮ると鏡のようにこちらに還ってきます。


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2010.02.24

◇ 呟くべきか・・・

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Canon EOS-5D Mark2 / EF17-40mm F4L

Twitterの脈絡のない呟き。川の流れの一瞬の泡のように消えてしまう呟きがどうも・・・脈絡のある呟きを?と思って書き溜めていた140字以内の10ツイット。

写真家と言うといわゆる広告系や作家系、オネーチャン系をイメージする人が多いのです。私のようにライブ的空間系(建築も撮るけど多くは無い)はほとんど認知されていないし、理解もされていませんね。

空間系撮影の機材は12mmから28mmが標準レンズ。TSやFISHEYEも普通に使います。たまに50~85mmあたりも使いますがほとんどイメージカット的な使い方ですね。

機材は35mmフォーマット。とにかく機動性とスピードが要求される現場が多いのとレンズの選択肢が豊富なことが必要。特にワイド系。サブとしてMデジタルやマイクロフォーサーズの出番もあります。

空間系写真はそれを創り出したクリエイーターのもの。彼らのイメージに近づけるため大胆にレタッチします。稀に補助光を使っている写真家を見かけます。それは邪道。いわゆる写真のことしか知らない写真家ですね。

クリエイターたちはその場の光を細かく計算して空間を創り出しています。そこへ勝手な光を当てることは空間の世界を理解しない写真家のお作法。物撮り的お作法を持ち込んでいる。としか思えません。

空間系の写真とはあるがままの光と影を写すこと。闇は沈んでこその闇が、輝きは輝きとしての役割があります。素材感を出したり黒くつぶれてしまうからという理由で余計な光を当てるのは邪道です。

現場で一番辟易するのがライブステージ系。普通はステージ上の主役を長玉あたりで撮るのが当り前。しかし、私にとっての主役はステージそのもの。ワイドのしかもTS系を構えていると他のプロからの視線が痛いのです。

光量やカラ-がコロコロ変わるライブステージ。進行もリハを見ていればよいのですがいきなり本番の場合はやり直しは効かない。手強い。でもやり甲斐がある。デザイナー時代の経験がモノを言う。でも撮った後はグッタリ。冬でも汗ビッショリ。

稀についでに演者も押さえておいてね!なんてビックリの依頼があります!頼む側はそれほど違うとは夢にも思っていませんが、脳内撮影モードが違う。もちろん機材も違う。撮影後のワークフローも違う。そんなときだけはさすがにパニックりますね。

あと3センチ左、あと3センチ下。あと少しだけ・・・これだけで絵がガラリと変わる。ワイドレンズでの空間撮影はこんな感じの世界です。そしてファインダーや液晶モニタを見ておっ~!とデザイナーから声が上がる。そんな絶対構図が必ず存在する世界。

ツイットがまとまればブログネタ?になる。いや、これは更新頻度が少ないことへの言い訳?ですね?

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2009.11.23

◇ DSLR Movie

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先日のInterBEE2009。仕事で行っていたのだがかなりショックを受けたことがあった。話題になっているエプソンの液晶もそのうちのひとつだったが・・・それよりも衝撃を受けたのが銀一ブースでのこと。

まるで大リーグ養成ギブス?(古い?!)かのようなモノを装着し、軽やかなフットワークを駆使してデモ撮影をしているシーンを目の当たりにした。

その先端にはEOSの7Dが!しばし、釘付けになってその動きを見ていた。そのブツはスティディカムといって以前から名前だけはなんとなく聞いていたような・・・

DSLR専用の動きながらのムービー撮影用のスタビライザーつき身体装着用アームとでもいうか?これが凄かった!ワールドカップなどでフィールドでのTV放送用のソレらしきモノは見たことがあったが、DSLR用は初めて。

銀一のスタッフに聞くと輸入したてのモノで銀一としてはInterBEEにかろうじて間に合ったシロモノらしい。さらにブース後方の液晶モニタには驚きのプロモーション映像が!

イギリス?アメリカ?でのとあるウェディング風景。モデルはあきらかにシロウト、撮影のためのウェディングではなく、一般人のウェディングをこのスティディカムと7D、5Dを駆使し、4名のチームで撮影したとのこと。

そのウルトラスムースな動きに眼を奪われてしまった。単なるウェディングの記録映像ではなく、これはもう立派な映像作品。1本の映画と言っても過言ではない出来。

深度の浅い絵に組み合わせてパンフォーカスのワイドをこのスティディカムで撮影していて、教会内の柱越しに横移動しながらの絵や、新郎新婦を追ってローアングルで階段を駆け上がっていく絵、同じく二人を追って狭い通路をスピーディに通過しながらパーティ会場へと繋がる一連の絵。

これはウェディング撮影に革命が起きそうな予感。日本でのDSLRでのムービー撮影はまだまだほんの一部のプロダクションや映像系作家しか使用していないらしいが、普通のウェディング記録映像のプロたちは真っ青かも。

5Dや7DはアメリカなどではRED ONEのサブカメラとしても使用されているらしく、したがってそのためのアクセサリもどんどん開発されているらしい。銀一によるとこのスティディカム、セットで30万前後の価格予定だそうだ。

私も5DM2とGH-1で少しづつムービーは導入しつつあるが、あんな衝撃的な映像を見せ付けられてかなり凹んでしまった。と、同時にフツフツと闘志が!

5DM2発売当時、DSLRでのムービー撮影に懐疑的な方たちが多かったが、海外では積極的に取り入れて素晴らしい映像を残し始めている。姿勢だけでもあやかりたいもの・・・


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追記・・・これはスティディカムの先端部というかアーム部分のみのマーリン。グリップを握ってアーム型のウェイトでバランスがとれていて非常にスムース。価格は10万前後。これなら5DM2でもGH-1でも今すぐ使えそう・・・


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2009.11.08

◇ TS-E 17mm F4L

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Canon EOS-5D Mark2 / TS-E 17mm F4L

かれこれもう20年以上キヤノンのレンズを使ってきてその写りに久しぶりに?感動を覚えたのがこのレンズ。17mmという他社では真似できない画角のシフトレンズ。

今までワイドでは24mmはあったが20mm前後の画角のシフトレンズの登場は長年待たれていた。デジタルを視野に入れた最新の写りはそれはもう素晴らしい!を超えて凄まじいの一言。

通常、中間絞り以上でしか使わないが中心部はもちろんのこと四隅の写りや歪曲補正などまったく文句がない。PCで初めて上がりの絵を見たとき、思わず声を上げたくらい。

特に歪曲補正のレベルは17mmとは思えない!歪曲は限りなくゼロに近くホロゴン並み!おそらくシノゴで撮ったと言っても区別がつかない。

建築系写真家や拘りのある建築家の方々は未だにシノゴを絶対視するお方もたくさんいらっしゃる。ある部分での優位性は認めるが・・・この組み合わせの前では考えを改めた方が良い。

少なくともワタシのフィールドではキヤノンのフルサイズ機とこのレンズの組み合わせでシノゴで逆立ちしても撮れない絵が撮れる。この組み合わせはまさしくデジタル時代の恩恵。


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Canon EOS-5D Mark2 / TS-E 17mm F4L

この写真はワタシの仕事サイトのトップページをしばらく飾っていたカット。ミネハハさんという歌手の方のライブステージ。国技館でのある団体のライブステージで、当然、光量も少なく、本番では演出照明の色も明るさもコロコロと変わる現場。

撮影場所は2階升席の高さ。ただし、通常の17mmでは若干見下ろす画角になるので手前の手すりが入ってしまう。このレンズでフォールさせなければこの絵は撮れない。

しかも、1階席の対角一杯にデザインされたステージ全体を入れながら、コロコロ変わる光にスピーディについていくにはシノゴはおろかフイルムカメラでは無理。今現在、他社のどんなデジタルカメラでも撮れない。キヤノンの独壇場。

ちなみにこういうライブステージの現場では1Ds系ではなく、5DMark2の出番。高感度特性とライブビュー時のシャッター音の静かさで現場の空気を壊さない。5DM2はホントに重宝している。

ただ、余談だがこういう場面でシフトレンズを使っているのはワタシ以外見たことがない。ワタシが特殊と言えば特殊だが長玉を付けた周りのカメラマンの視線が気になるときが多々ある。

このレンズを建築専門と見る方は多い。当然のことだが、そうではないこういったライブシーンでもキヤノンフルサイズとTS-E17mmは絶大な威力を発揮する。デジタルフォトの新たな可能性を広げた素晴らしいレンズだ。


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2009.11.05

◇ ビッグサイトの空の下

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RICOH GR DIGITAL Ⅲ / GW-2

忙しかった・・・ここ2週間くらいは特に。

今年一番の忙しさ。世間では不況と言われ、ご同業のお方も仕事がない!とおっしゃる方々が多い中、ありがたいことだが・・・

撮影から納品までその間のすべてのプロセスは一人だけでこなしているのですぐにオーバーフローしてしまう。毎年、この時期は同じ。

クライアントからも、いい加減アシスタント雇えば?と言われるが、あまり気が進まない。色々、理由はあるが詰まるところ、一人がいいということ。

こればかりはいかんともし難い。一人はキツイときもあるがなにより自由。自由のウラには重い責任があるのだがそのスタイルが自分には一番合っている。

この先もよほどのことがない限り、一人だなあ・・・まあ、後継者ということなら別だけど・・・

今日のビッグサイトは素晴らしい空に出会えた。正確には雲。夕方の澄んだ空気の中、夕陽に照らされた雲はそれは雄大でダイナミックで素晴らしい光景だった。

撮影の待機中に思わず、見とれてしまった。そう言えば、こんな風景をゆるりと見たのはいつ以来だろう?撮りたくなってくるね。やっぱり雄大な光景を・・・

ビッグサイトも長く通っているがこんな光景が見られるポイントがあったんだねえ・・・ちょっと驚いた。

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2009.10.22

◇ エコモーターショー

昨日から東京モーターショーが始まった。仕事でモーターショーに関わって約30年。デザイナーとして晴海の時代から、そしてカメラマンとしてメッセまで。長い付き合いだ。

昨日のプレスデイ、想像していたがこれほど寂しいモーターショーを見たのは初めて・・・外国メーカーが前回の33社から7社へ・・・

国内メーカーもディスプレイのボリュームや華やかさが少ない。スポーツカーもほとんど見られない。エコカーのオンパレード。

会場で先輩ディレクターとバッタリ会って。「これじゃ、東京モーターショーじゃなくて千葉モーターショーだね」まさしく、地方のモーターショーの感じ。

しかし・・・これは新たなモーターショーの始まりなんじゃないかな?と。先日、話題になった上海モーターショー。外国メーカーが競って参加して中国の成金たちに高価な車をせっせと売り込んでいた。

ポルシェがベンツが飛ぶように売れ、それがニュース番組を賑わせていた。一時代前の東京モーターショーを見るよう。

今回のモーターショー、後ろ向きに見れば、不況のあおりを受け、ジリ貧のモーターショーに見えるが視点を変えれば国内メーカーが揃って新しい時代のエコカー技術お披露目の場になっている。

この手の技術では国内メーカーは今や世界を断然リードしている。次世代の自動車技術の方向性や楽しみ方のヒントがたくさんあるような気がする。

皮肉にも出展社数の激減で、会場の通路幅も広く、今までのモーターショーでは見られなかった余裕感。通路までカーペットが敷かれている数少ない展示会なので雰囲気も良い。

ユッタリとした気持ちで新たな時代のエコカーを見るには、ちょうど良いのかもしれない。会場内のブースの中で我々世代には思わず懐かしいなあ・・と思わせたのがカーオブザイヤー30周年記念ブース。

ここは28日夜に撮影に入る予定で下打ち合わせをしたが、担当からはなかなか面白い話が聞けた。実車集めに相当苦労したようだ。基本はメーカー提供らしいが車によっては貴重な個人所有のものもあるそうだ。

30代~50代のカーマニアにはなかなか良い企画だと思う。懐かしいさでひとしきり盛り上がること間違いない。

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2009.10.08

◇ 忙中、5Dに感じること

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LEICA M9 / Noctilux 50mm f1.0

今、繁忙期の真っ最中。不景気感はなくはないが、今のところ、例年通りの忙しさで他のことが手につかない。

せっかく、M9を手に入れたにも関わらず、ほとんどまともに撮れていない。M9を予約しているブログのお仲間からは、色々と絵をアップして欲しい・・・と。なんとも悩ましい。

いつもながら、M9ではあまり撮っていないがお仕事では1DsM3や5DM2では毎日、山ほどシャッターを切っている。そういう中で5DM2のプロ機としての優秀さを日々、実感している。

ここで言う実感というのはどんな場面でも最高のパフォーマンスをしてくれるという意味。画質だけ、操作性だけ、レスポンスだけ・・・といった個別の能力ではなく、トータルでの素晴らしさを。

特にその静粛性と高感度時のパフォーマンス。

ステージやイベントなどの本番撮影が多い私にとって静粛性は本当に助かる。昨日もサントリーカクテルアワードで真剣にオリジナルカクテルをシェイクしているバーテンダーのステージでも邪魔することなく、シャッターを切れた。

今年の春にも靖国神社での夜桜能の厳粛な舞台でも威力を発揮した。さらに陛下や当時の麻生首相を招いたY150式典でも・・・今のところ、この静粛性で右に出るものはいない。

そしてシーンごとに光の条件が変わってゆく中、自在にISO感度をコントロールできることの優位性。フイルム時代では考えられなかったパフォーマンス。

シャッター値と絞り値を固定することで仕上がりイメージを変えることなく、その場の光の変化に柔軟に対応できる。50~3200まで、場合によっては6400までシームレスについてくる。

単に高感度時の画質うんぬんという単純なことではなく、厳しい現場の変化についてくる、というかこの優位性によって新しい撮影イメージが沸いてくる。そういう意味でのプロ機である。

今のところ、こういった場面が多い私の仕事では1DsM3より、5DM2のほうがメイン機になりつつある。2台の5DM2での仕事は心地よさすら感じる。

と言いながら、写真はM9ですが・・・なにげない夕暮れどきの街だがノクチ独特の世界はやはりいい。

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