◇ 50mmの誘惑
LEICA M9 / NOCTILUX 50mm f1.0
50mmに始まり50mmに終わる。私が写真を始めた頃、よく聞いた言葉。
50mmを極めたい。50mmだけあれば他は要らない。50mmが一番自然体・・・そんな思いは誰にでも経験があるかと思う。50mmレンズはいつの時代もデファクトスタンダードで写真家にとってある種のステータスなのかもしれない。
特に明るく最短撮影距離が短いレンズは表現の自由度がある。一眼用ならば容易いことだがやはりその場の空気感を壊さず自然体で瞬間を切り取れるレンジファインダー用50mmがいい。
レンジ用では今はNOCTILUXだけになってしまった私の50mm。写りはお気に入りでこれに変わるものは無い。が、もっと表現の自由度があって自然体で切り取れる50mmもまた良いもの。そんな誘惑が定期的に訪れる。
Elmarに始まりHektor、Summarit、Summicron、Summiluxなど新旧様々なレンズを使わせてもらったがやはり撮影の自由度があり、キチンと自然に撮れるレンズ。今はこれがいい。
そんな中で常に気になっているレンズ。SUMMILUX-M 50mm f1.4 ASPH.。お恥ずかしい話だが実は現行のASPH.タイプは限定のLHSAシルバータイプを以前M8で使用していたことがある。
M8でUV/IRフィルタを付けた姿はテレエルマリート?と感じるくらい大柄でせっかくの美しいLHSAも残念な印象だった。さらに換算すると65mm相当になってしまう・・などの理由で手元から離れていってしまった。写りは文句のつけようがなかっただけに今でも惜しい気持ちだ。
NOKTON 35mm f1.2のときもそうだがセンサーサイズが生む悩ましさは困ったもの。出来ればM9で再びLHSAをそれもブラックペイントタイプを使ってみたい。以前は見かけることもあったが今はほとんど見かけなくなった。
まあ今となっては叶わぬ夢かもしれない。ならば・・コシナが生産終了したNOKTON 50mm f1.5 ASPH.を最短0.7mmあたりでリバイバルしてくれたらとても魅力的なレンズになると思うのだ。
なぜなら最近のVMマウントコシナフォクトレンダーレンズはM9の純正?と見紛うほどピッタリなデザイン。しかも造りも写りも現行のライカレンズと遜色はない。意外と受け入れられると思うのだが・・・
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