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2011.05.02

◇ たとえ自己満足でも・・・

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FINEPIX X100

施設を訪ねる時、いつも頭をよぎるのが3年前に母親にウソをついてこの施設に入れてしまったこと。あの当時は一人ですべてを抱え、仕方なかったとは言え、今でもこころのどこかに小さな棘のように突き刺さっている。

「忙しいからしばらくここへ泊って欲しいのだけれど・・・」と伝えたとき、母親は軽い気持ちでここへ来て、いずれ早い時期に自宅へ帰れると思っていたはず。

それが一か月経ち、三か月経ち、そのあたりでおそらく母親は気がついたのだろう。半年過ぎる頃には自宅へ帰りたい、と毎日のようにゴネたらしい。

しかし、今は全てを理解したかのように、あるいは諦めたかのように自宅へ帰りたいとは言わなくなった。母親の気持ちを考えると棘が痛い。出来るなら自宅へ戻してあげたい。

だが、現実はそう甘くはない。入所時に比べ、さらに老いは進み、車椅子無しでは身動きも取れず、トイレも一人では行けない。そんな母親を情だけで自宅へ戻すことはお互いの為にならない。

長い自宅介護から開放されたおかげで、私も良きパートナーに恵まれた。彼女は出来れば今の自宅で一緒に生活をさせてあげたい。といつも言ってくれる。ありがたいことだがその困難さを考えるとなかなか踏み出せない。

施設へ面会に行くとしばらくは顔の表情もぼうっとしていて覇気が無い。自ら感じて行動できない環境では人間はみなこうなってしまうのだろうか?

だが大好きな甘いものをお土産に持っていったり、可愛がっていた愛猫の姿を見ながら昔話をしてあげると表情が蘇ってくる。目の色も変わってくる。

そんな母親の為にと、発売と同時に手に入れたiPad2。待ちに待ったFacetimeを使って愛猫のリアルタイム映像を見せると母親の指が自然に伸びた。

母親自身はもっと別のことを望んでいるのかもしれない。こんなことしか出来ない自分が歯がゆい・・・でもここが母親にとって最良の環境だと信じるしかない。

そう思いつつ、自分自身のこころの棘を少しでも和らげたいという自己満足なのでは?という自身の奥底の声に葛藤する日々だ・・・


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Comments

いつもお写真と文章を楽しみに拝見しています。
私も写真は好きです。

http://rajpur.blog13.fc2.com/

私は上記のウェブに翻訳文を掲載しています。
一つ前の記事は再生(復活)に関するものです。
余計なお世話かもしれませんが、私には効果がありました。
今週をもってこの翻訳作業を止めましたので、その言い訳が最新の文章です。

(老婆心ながら)寄付などは全く不必要です。とこう書くと益々怪しいっすかね?

お母様が良くなられますように。

Posted by: Hiro | 2011.05.03 at 17:56

>Hiroさん
初めまして。
ご心配いただきありがとうございます。
このような思いは人生のひとつのハードルと考えています。
いずれ超えられる日が来るかと…

Posted by: Ita | 2011.05.11 at 17:09

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