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2009.10.12

◇ End of LIfe

1012_2

LEICA M8.2 / Noctilux 50mm f1.0

徐々に壊れていく母親を見るのは少々複雑な思いがある。自宅で長く世話をし、苦渋の決断だったが今は穏やかな施設暮らし。

結果的には本人の為には正しい決断だった・・と考えるようにしている。いつも思うことは人の老いとその先。どんな人にも必ず訪れるものだが・・・

この母親のおかげで常にそのことは頭の片隅に置いて生きている。いつまでもいつまでも元気で長生きして欲しいと思うが・・

いずれ必ず訪れるであろう人生の仕上げを穏やかにまっとうして欲しいとも思う。介護地獄・・・経験したものにしか分らない世界。22年前の薫風香る爽やかな季節5月。母親と私の人生は大きく変わった。

それから20年、一人で介護を続け・・・迷いながらも施設に預けてはや2年、ここのところ、急に痩せてきている母親をみるにつけ、胸が締め付けられることが多い。

すべて一人で考え、行動してきた自分自身の人生においても大きな変化があったこの10月。これからたくさん起こるであろうことが頭を駆け巡る。

ブログでは決して書かない。と思っていたことが素直に書ける気がしてきている。絶対に溶けないと思いこんでいた氷の塊が少しずつ溶けるように・・・

母親がやせる前にあるお方の写真が大好きで構図を拝借?して昨年撮ったツーショット。そのときどきの思いを写真は残してくれている。

いつも優しかった母親の笑顔もたくさん残せている。写真をやっていて良かったと思う。

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Comments

20年もお一人で介護されてたんですね。
体力的も精神的にも大変なことだったと思います。
私にはとても出来る自信がありません。
介護保険が出来てた時、当時自民党だった亀井さんが「家族が自宅で介護するのが、日本人の美徳だ。だから介護保険をあまり手厚くしないほうがいいんだ」的な発言をされて、「あぁこういう金持ち政治家の考えが、介護する家族を追いつめていくんだな。」と悲しく思ったのを覚えてます。案の定、その後介護疲れからの悲しい事件が相次いでます。
本当に介護というのは、実際体験したものしかわからない壮絶なものがありますよね。ましてや自分の家族だけに、介護する側も精神的に追いつめられていくところがあります。それは介護される側にとっても家族なだけに辛い事だと思います。
今、お母様は、施設で心から穏やかに、そして息子さんに感謝されていると思いますよ。
だってこの写真のお母様は、とっても穏やかで優しい顔をされていますもの。
なんか偉そうに長文、すいません。

Posted by: niino | 2009.10.12 at 17:28

>ninoさん
コメントありがとうございます。
以前から、ブログもうわべだけでは続けられない・・と思っていました。
ninoさんのブログとお写真にはこころを動かされていますよ。
介護問題はあまりにも深いのでここで多くのことは語りたくはありませんが、
この国の介護はおかしいことが多すぎますね。悲しい結末が多すぎます。
私は幸い、妹や周りの方々にギリギリのところで助けられて今があります。
感謝しています。

Posted by: Ita | 2009.10.12 at 18:51

Through The Finderの頃から拝見しておりますが
こうして書き込むのは初めてとなります。

当方も、母親を介護施設にゆだねるという決断をし、すでに数年。
会いに行くたび、昼間でもカーテンを閉ざし、テレビもつけずに過ごす母。
施設にまかせたまま、自分自身は仕事があるとはいえ
青空の下、自由な時間を過ごしている事に対し、これでいいのかという
後ろめたさはぬぐいきれません。
私自身が、そう遠くない未来に同じような境遇になった時に
母の思いも理解出来るのだろうなとは思いますが。
ただ、今でも考える事は、健康でない状態になった自分に
健常者達が束縛されるような、そんな足かせにはならないようにしようという事。
きっと、自ら施設に入る事を願うでしょう。

私がまだ一歳の頃、父が撮影した白黒写真。
若かりし母が幸せ一杯の笑顔で、私と手を合わせております。
この写真を撮るために、この目線の場所に、すでに亡き父が立ち
この幸せな瞬間にシャッターを切った。
この写真を見るたびに、止める事の出来ない時の流れの一瞬を
写真という手段をもってして、とどめ置きたいという願いも
写真の始まりの原動力なのかなとも思います。

私は経済的理由からライカには走れず
もともとの近視プラス乱視に老眼まで合わさり
ピント合わせにはてこずりますが、Planar 85mm f1.2を楽しんでおります。
Planarの写真がまた掲載される事を楽しみにしております。

Posted by: cirrus | 2009.10.13 at 01:33

>cirrusさん
コメントありがとうございます。
介護問題はひとごとではありませんね。多くの方が直面している現実ですね。
介護する方、される方、本当に辛いものです。経験したものにしか分りません。
両方幸せになれる方法は必ずあるはずですが、この国の現実は・・・
仕事柄、母親の写真はたくさん撮っています。今は落ち着いて見ることはありませんが
いつかゆっくりと振り返るときが来るかと思います。

私がライカに走ったのは日々の辛さを癒すひとつの手段でもありました。
人の三倍働き、誰にも頼らず介護し、心底好きなことをする。今、振り返るとそんな毎日でした。
人よりも厳しい環境が仕事や趣味を高みに持っていってくれました。
知らない人からは物欲うんぬんと揶揄されることが多かったですが、
自分では物欲などという一言で片付けられるような薄っぺらな毎日ではありませんでした。
好きなことを心底楽しめることがあってこそ乗り越えられたことは事実です。
そういうことがなければ何のための人生か?と自問自答する毎日でした。

母親を施設に預けている今は精神的にも肉体的にもだいぶ楽になりましたが・・・
(それでもcirrusさんと同じように後ろめたさはありますが)
経済的な厳しさは変わりません。日々頑張って働き、好きなことをしている毎日です(笑)

Posted by: Ita | 2009.10.14 at 08:03

こんにちは。訳あって外国に暮らしておりますがこの夏3年ぶりに実家へ帰りました。3年ぶりに見た両親は年老いており、この時初めて親孝行をしなくてはいけないと、思った次第であり、手遅れになる前に気付いて良かったと思っております。Through The Finderの頃から写真を拝見しておりますが、Ita様の写真はいつも優しさに溢れていると感じています。ブログを止められた時は非常に残念と思いましたが、今回の復活を大変喜んでおります。このままブログが続く事を、そしてIta様のお母様が末永く健康でいられる事を心より祈っております。

Posted by: Nobu | 2009.10.14 at 20:38

>Nobuさん
温かいコメントありがとうございます。
残念ですが今の日本はお年寄りに冷たい国になってしまっています。
ご家族で大切にできるうちにできるだけのことをなさってあげてください。
以前から拙ブログに寄っていただいているそうでありがとうございます。
思うところは色々とありますが自分自身に正直にゆるりと続けていけたらと思っています。
これからもよろしくお願いします。

Posted by: Ita | 2009.10.15 at 21:55

はじめまして。
以前から楽しみに拝見しておりました。いつも写真に見入ってしまうのですが、今回の写真で手が止まりました。言葉では上手く言い表せませんが、目に見えないものがたくさん詰まったように思いました。写真の中に写る尊さは、まるで生き物のようですね。とても強い写真ですね、しばらく眺めていたら勝手に私も強くなろうと思います。不躾なコメントお許しください。

Posted by: hiro | 2009.10.15 at 22:43

こんばんは。
私の父も認知症になり、死を迎える前の数年は介護に追われました。
他の病もあり、入退院を繰り返しましたが、正直入院している間はややホッとしたものです。
介護の大変さは経験したものでないと分からないと思います。
でも、亡くなってから3年経ちましたが、未だにもっとしてやれた事があったのではないか・・・という思いがあります。
母はもう随分前に癌で亡くなっておりますので、ふた親を亡くしてから「この両親が居たからこそ今の自分があるんだ・・・」という当たり前の事を感じます。

Posted by: KONDOH | 2009.10.16 at 00:04

>hiroさん
はじめまして、コメントありがとうございます。
この写真、公開することを迷ったのですがあるお方の写真を見て背中を押されました。
そのお方には日常の何気ない写真の中にこそ、
自分でも気がつかないこころの奥底の思いが込められていることがあることを教えられました。
不躾なコメントなどではありません。お気持ちうれしかったです。
また、ぜひ、お寄りください。

>KONDOHさん
こんにちは。
そうですね。親というのは何もないときは何も感じませんがいざ、何かが変わると
自分にとってこれほど関わりが重いものかを実感します。
介護はする方もされる方も言葉では言い表せないほど辛い場合がありますね。
私の介護も何度も死にたい、と思うほど大変でしたが、母親も同じように辛かったと思います。
今ではこの母親との二十年の生活が今の自分を作ってくれたと感謝しています。

Posted by: Ita | 2009.10.17 at 09:00

記事を拝見して胸が締め付けられる思いでした。僕の母が数年前より認知症になり、僕の名前すらも覚えていない状態なので。幸い父が愛妻の面倒をせっせと診ているのですが、やはり体力的な疲労よりも心の疲労が大きいようです。ご苦労をなさってきたぶんだけ幸せがやってくると言います。どうか心の平穏と素敵な人生をこれからも手にされるよう心よりお祈り申し上げます。

Posted by: tima | 2009.11.05 at 06:19

>timaさん
ご訪問ありがとうございます。
この歳になると、みなさん老いとその先の問題は多かれ少なかれ抱えながら生きているのが常ですね。
幸いにも私は厳かった経験に今は感謝できていますのでこの先の人生はプラスしかないと考えるようにしています。温かいお言葉ありがとうございます。

Posted by: Ita | 2009.11.06 at 18:20

お久しぶりです。
復活されていたんですね。
ブログ楽しみにしていた一人なので嬉しいです。

コメント遅れましたが、こちらの写真感動しました。
私も短い間ででしたが介護経験者でして。。。
昨年、母を無くし無事に一周忌も済んで、ふと覗いたブログの写真。良い意味で、亡き母を思い出す写真でした。
私もこんな場面の写真撮りたかったなあ~何て思いました。

良い写真ですね。

Posted by: hm-finder | 2009.11.09 at 08:41

>hm-finderさん
お久しぶりです。
やはりみなさん色々とありますね。誰にでもいずれ来る道ですから、そのときそのときを大切に生きたいですね。
私もさほど深く考えずに撮っていた写真が後になってかけがえのない一瞬になることがあります。それも写真のチカラですね。

Posted by: Ita | 2009.11.10 at 01:33

はじめまして
偶然に辿り着いたサイトですが、写真と文章を読んで、自分の胸が締めつけられそうになりました。一枚の写真がこんなに多くを語っているんですね。時々よります。ありがとうございました。

Posted by: peko | 2010.08.31 at 02:41

>pekoさん
はじめまして。
ご訪問ありがとうございます。母親は今も施設で穏やかに暮らしております。
もちろん笑顔を撮り続けております。(笑)
カメラマガジンのお写真拝見しました。せっかくの良い写真小さくて残念でしたね。
またお寄りください。

Posted by: Ita | 2010.08.31 at 19:50

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