道具を通して・・・
ジッツオ、ハスキー、マンフロット・・・。分る人には分るいわゆる定番という道具。
十数年前に買ったハスキーやジッツオのアルミやカーボン三脚、マンフロットの雲台は何度かメンテナンスにも出し、今でもしっかりと活躍してくれている。
先日、ジッツオのカーボン三脚G1228の根元のボルトが折れ、修理に持ち込んだところ、今までの代理店から別の代理店に変わったので時間がかかる旨を言われた。
どのくらいかかるかも分らないらしい。結局、丸2ヶ月かかって戻ってきた。依頼内容は修理の他、各部のメンテナンスだったはず。ところが明細は修理のみ。
頼んだ店のスタッフに言ってもどうも三脚自体、詳しくない様子。代理店の明細もシロウト臭い。腹が立つ。どうしたもんか?
昨年買ったジッツオのアルミ三脚がどうも調子が悪い、マンフロットの2台目の雲台も以前よりも精度が出ていない・・・???。
定番(=名品)と言われてきた道具が変わってきているように思う。ご存知かと思うがジッツオはもうフランス製ではない。マンフロットに吸収されメイドインイタリーだ。
そのマンフロットだが仕事では405というある種、変わった雲台を使っている。特に「ミリ単位の精度」が命の雲台だ。その精度だが昨年買った2台目の精度が出ていない。いやらしい遊びがある。
道具を通して今という時代にある種の危機感を感じている。人の感覚というのは本当にスゴイものだ。いい時代の道具を知っていることがモノサシになっている。
こっちもプロフェッショナルとしての気概は誰にも負けないつもりなのだから、道具に関わる人たちもそれなりのプライドを持ってモノづくりをし続けて欲しいものだ・・・。
目も回る忙しさの中、たまにはユルイ話ばかりではないマジでモノを言いたくなった。少々疲れているのかも・・・。
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コメント
同感です。工業製品の品質が落ちていることを様々な場面で実感します。設計に突き詰めたものが感じられない、製造の段階で精度が出ていない、メインテナンスをする人に能力がない、ということを頻繁に感じます。
私の本職は解剖学というもので顕微鏡とか刃物とかにこだわるわけですが、昔のプロ用の道具は、プロしか相手にしていなくて、使えるだけの技術のある人に最適化していたように思います。今は、技術のない素人にも優しい、という方向を向いているらしく、やたらに安全のためのゆとりが増えている。
ロードもクロモリをラグで組んだ堅いフレームに細いチューブラーを履いたチネリの、しゃきっとした感触が好きだし、車もパワステもブレーキのサーボもない、全域にわたってダイレクトな感触のエリーゼを愛用するものです。
投稿: はかせ | 2006.10.06 08:54
物に惚れるということはその物を作った人達に惚れているということかもね。
投稿: leica-m8 | 2006.10.06 23:01
>はかせさん
分ります。分ります・・・。(笑)
結局、作り手そのものが時代とともに変わっているのでしょうね。こういったもののフィーリングは人間の感覚でしか生まれませんからねえ。
自転車も車もカメラも・・・いわゆる道具というものは人の関わり方が大切なことを実感させられますね。
>leica-m8さん
まだ、m8でいいんですか?(笑)
それはさておき、やはりモノを通して作り手の思いは感じられますからね。根っからのホンダファンを自認していますが車で例えればそれはまさしく本田宗一郎に惚れたからですから・・・。
投稿: itamura | 2006.10.07 00:36
ご無沙汰いたしております。お知らせいたします。例の会が三度開催されます。詳しくは私のブログをご覧下さい。
投稿: echo2izm | 2006.10.07 09:33
>echo2izmさん
お久しぶりです。
了解しました。拝見しますね。
投稿: itamura | 2006.10.08 00:20
こんばんは。というか、おはようございます。(笑)
とてもピンと来ました。ちょうど、わたしもジッツォの修理を頼んだら、古いタイプなので足の交換しかないとありえない金額を言われました。ナットのひとつが固まっただけなのに。
ジッツォというのはどこまでも直してくれると思っていたので、がっくり。
お使いのマンフロットはギアタイプでしょうか? これに遊びがあったらこのタイプを使う意味がないですね。
変わっていないのはハスキーだけでしょうか。当然、業界人ではないのでさっぱり分かりません。うちのもそろそろメンテかな・・と書いてて思い出しました。(あまりに頑丈なもんで 笑)
投稿: りゅうぞう | 2006.10.08 05:13
>りゅうぞうさん
ジッツオは数年前にマンフロットに吸収され、さらに日本の代理店が変わり、だいぶ事情が変わったようですね。見た目は変わっていないようですが・・・。
この405というタイプはたしかプロギアヘッドと言って天体写真家ご用達の雲台のようです。私は建築や室内を撮ることがほとんどで、発表と同時に購入し、愛用しています。今年初めに購入した2台目はデザインも変わり、若干ですがフィーリングも変わってしまったようで残念です。
私のハスキーも10年以上愛用していますが1度だけ修理に出し、そのときに特に依頼したわけではありませんが各部のチェックをされて戻ってきました。今でも快調です。
投稿: itamura | 2006.10.08 22:57